思わぬトラブル
roku
霊きゅう車と億りびと
日時:2025年9月
場所:某病院
休憩時間
1件目が終わり、車中で休憩した。
本来なら社員用の休憩所があるが、S先輩は「相性の悪い人がいる」との理由で近づかない。
仕事は出来ても、人間関係にアウトローな部分があるのは考えものだと思った。
結局、搬送した後の車内での昼食になった。ついさっきまでご遺体があった社内では落ち着かず、食事は正直つらかった。
でも、先輩はご遺体を乗せていたスペースで昼寝していた。
自分はそういう事はしたくないと強く感じた。
指示の入報と出動
そんな中、車内に携帯が鳴り響き、次の搬送依頼が入った。
場所は某病院。故人はご高齢の女性だ。
時間に余裕があったため、道を教わりながらゆっくりと霊柩車を走らせ、定刻に到着。
受付を済ませ、霊安室にクルマをつけた。
ストレッチャーと共に安置所に向かうと、ご遺族がすでに故人を囲んでいた。
ご遺族様との会話の後に布団に包み、ストレッチャーにお乗せして霊柩車へ。
病院スタッフとご遺族様に見送られながら、病院を後にした。
感想
安置所では今回初めて、ご遺体の鼻と口に綿を詰める場面を見た。
これはご遺族の前では出来ない作業であるが、
いずれ自分もやらなければならないので真剣に観察した。
誰でも最初は未経験。
故人とご遺族のためにする作業だと思えば、出来るはずだ。