搬送の仕事の愚痴
たまには、搬送の仕事について、少し愚痴を書いてみます。
私の搬送業務は、指示者から受けた指示に従って実施することになっています。
先日、こんな事がありました。
A警察からB斎場への搬送です。
私が指示を受けた時点では、B斎場に到着すると、Xさんという葬祭担当者が待っているので、
そこでXさんにご遺族の引継ぎをするという話でした。
私はA警察で故人をお預かりし、ご遺族も同乗してB斎場へ向かおうとしていました。
ただ、葬祭担当者も忙しい仕事です。
予定が変更されている可能性もあります。
もしB斎場に到着した時にXさんがいなければ、ご遺族への対応に困ってしまいます。
私は故人を安置するまでが仕事ですが、その間にご遺族には今後の打ち合わせなどをしていただく必要があります。
そこで私は、A警察を出発する前に、念のため指示者へ電話で確認することにしました。
以下、その時のやり取りです。
私:
「これからA警察を出発して、B斎場に向かいます。
XさんはB斎場にいると思ってよいですか?」
指示者:
「私、言ったよね!」
物凄く怒った口調でした。
私:
「分かりました。」
私はそれだけ言って、すぐに電話を切りました。
あまりにも強い口調だったため、その声は同乗していたご遺族にも聞こえてしまいました。
正直、私はご遺族から「大丈夫なのかな……」というような、少し困ったような目で見られてしまいました。
確かに、私は事前に「XさんがB斎場で待っている」と聞いていました。
そう考えれば、同じことをもう一度確認したことになり、指示者を怒らせてしまったのです。
しかし、これまでにも指示内容が途中で変更されることは何度もありました。
最初に聞いていた話と、実際の現場での話が違っていたこともあります。
だからこそ、私は確認しておきたかったのです。
もし予定が変わっているのに、それを知らないままB斎場へ向かってしまったら、最終的にご迷惑をお掛けするのはご遺族です。
ご遺族をスムーズにご案内できなければ、会社の信用を失うことにもつながります。
場合によっては、その後の依頼を他の業者に変更されることだってあるかもしれません。
契約がどうなるかということよりも、ただでさえ大切な家族を亡くされ、精神的にも不安定な状態にあるご遺族に、余計な負担を掛けてしまうことを避けたいのです。
私が念のため確認したかった理由は、そこにありました。
しかし、結果としては、このような対応になってしまいました。
私は残念な気持ちのまま、B斎場へ車を走らせました。
その途中で電話が鳴りました。
しかし、ご遺族も同乗しています。
私は次の仕事についての電話だと思い、その場では電話に出ず切りました。
B斎場までの所要時間は約20分でした。
到着する5分ほど前にXさんへ電話をしたところ、まだB斎場には到着していないとのことでした。
仕方がないので、私はまずご遺族にお待ちいただく場所だけを確認しました。
そしてB斎場に到着後、その場所へご遺族をご案内し、しばらくお待ちいただくことにしました。
その後、私は故人の安置に向かいました。
すると、安置に向かう途中で、別の葬祭担当者であるZさんが現れました。
そこで、こんなやり取りになりました。
Zさん:
「どこにいたんだよ?」
これも、物凄く怒った口調でした。
私:
「ご遺族をお部屋に案内していました。これから故人を安置します。」
すると、
Zさん:
「なんで俺に連絡しないんだ?」
私:
「Zさんがいることは知りませんでした。」
Zさん:
「あの部屋はこの後、式に使うんだよ。知ってんのかよ!」
私:
「知りません。指示された通りにしました。私は故人を安置します。それでは、ご遺族の対応をお願いします。」
ここで私は、いつもより少し大きな声で続けました。
私:
「言い訳に聞こえるだけかもしれませんが、私はXさんに引き継ぐように指示を受けました。Zさんが待っているという情報は伺っていません。」
ここでも私は怒られてしまったのです。
あとから考えると、車を走らせている途中に掛かってきた電話は、このことを伝えようとしていたのだと思います。
しかし、私はその電話に出ませんでした。
そうは言っても、出発前に「私、言ったよね!」と強い口調で言われた直後に、別の指示へ変更されているとは思いもしませんでした。
結局、今回もすべて私の責任になってしまいました。
こういうことが、私にはよくあります。
指示された通りに動いているつもりでも、知らないところで話が変わっている。
そして、結果として現場にいる私が怒られる。
搬送の仕事を始めてから、こういう難しさを何度も感じます。
もちろん、私自身にもまだまだ改善しなければならないところはあると思います。
「もっと別の確認方法があったのではないか?」
「運転しながらでも電話に出るべきだったのではないか?」
そう考えることもあります。
ただ、今回のことで改めて感じたのは、搬送という仕事は、単に故人を安全に運ぶだけの仕事ではないということです。
その先には、必ずご遺族がいます。
だからこそ私は、できるだけ余計な混乱を起こさず、ご遺族を安心してご案内できるようにしたいと思っています。
そのために確認したことが、逆に怒られる原因になった。
なかなか難しい仕事です。 まだまだ私には、たくさんの課題があるようです。
