霊柩車の搬送業務で思うこと
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										霊きゅう車と億りびと
									
								
										葬儀の仕事において、目に見える“商品”は祭壇や棺かもしれません。
しかし本当に大切なのは、形ではなく「こころ」だと思います。
私は葬儀の中でも、搬送に特化した仕事をしています。
他社のことは分かりませんが、今の現場を見ていると、実務的な課題もありますが、それ以上に人間関係の難しさを強く感じることがあります。離職率が高いのも、その一因ではないかと思います。
私たちの仕事は「搬送」という葬儀の一部分を担うものですが、その瞬間はとても繊細です。
例えば、救急で搬送された方が、医師からの報告により“患者”から“故人”へ変わり、同時にご家族は「ご遺族」に変わります。
混乱と悲しみの中で言葉を失うご遺族と、最初に対面するのは私たちとなります。
そのとき必要なのは、言葉よりも態度や空気で伝わる**「安心感」**だと感じています。
だからこそ、私たちスタッフ同士の関係性や、職場の雰囲気はとても大切です。
お互いに支え合える環境でなければ、ご遺族に寄り添う心の余裕は生まれません。
そのために、自分には何が出来るのかを考え、上層部の方にも現場の状況を知ってもらい、どうすれば働く人が安心して長く働き続けられる環境になるか、一緒に考えていけたらと思います。
すべてはご遺族に安心して頂くために。